人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ローファーの選び方

フローシャイムのコインローファー。
ローファーの選び方_f0056516_21561818.jpg
フローシャイムは80年代くらいまでは米国靴の最高峰としてブイブイ言わせていたらしいが、一時落ち目になり、最近また勢いを増して来たらしい。古着屋に行くと古き良き時代のフローシャイムが安価で沢山置いてある。初期は米国製で後にインド製。このローファーはインド製なので良き時代より後のもののようだが、足にピッタリだったので購入。新品にこだわらないなら、状態の良い中古のフローシャイム(できれば米国製)というのは悪くない選択だ。

そろそろ受験シーズンも終わりに近づき、春から高校入学という人もいるだろう。学生に限らず、コインローファーは一足あると便利な靴だ。
ローファーは靴ひもやストラップのようなサイズ調整機構を持っていない。だから購入時に一番重要なのは必ず自分の足に合ったサイズと形を選ぶ事だ。
理想的なのは、足を通す瞬間はちょっとキツくてもスポッと収まると足全体が程よく包まれる感じ。つま先が当たるのは絶対にダメ。歩く時に足の踵が靴から浮かないこと。カパカパしているのは本当にみっともない。ちょっと大きめのものを中敷きで調整というのはローファーに関してはあまりお勧めしない。靴の踵が浅くなることで引っかかりが弱くなるからだ。

購入時はジャストだと思っても、二週間履き続ければ革が足に馴染んで来る。中底も足型に沈んで来て、当初より少し緩めになってくる。その場合、中敷を使うよりアッパーの裏にフェルトと薄革を重ねて貼付ける方がサイズ調整には有効だ。体重がかからないから中敷よりヘタらないし、脱いだ場合でも目立たない。専用のグッズも売られているので、ユルくなったローファーを捨てる前にトライしてみたらどうだろう。

メーカーはHARUTAでもREGALでも海外ブランドでも良いけれど、高校生のように雨の日も風の日も履くのならソールはレザーではなくラバーの方が良いだろう。レザーソールは濡れたまま履くと痛みが早い。余裕があればレザーソールとは別に雨の日用に合皮&ラバーソールのものを揃えれば申し分ない。ABCマートのブランドであるG.T.ホーキンスの合皮ローファーなど5000円もしない。

私のオススメは、
・REGAL
ローファーの選び方_f0056516_22381333.jpg
なんだかんだ言って種類が豊富。足に合うものが必ずあるだろう。値段も一万円台半ばで手頃だ。上の写真はつま先がスクエアに近いタイプ。もっとシュッとしたのもある。

・G.H.BASS
ローファーの選び方_f0056516_22411043.jpg
世界で初めてコインローファーを開発&発売した元祖ブランド。甲の部分が短めなので、足の大きな人だとちょっと足首付近が間延びして見えるかも。女子なら華奢な感じで良いかも知れない。

・SEBAGO
ローファーの選び方_f0056516_22441520.jpg
世界で初めてローファーのベルト脇にビーフロール(グリグリ巻いてあるところ)を付けた。昨今の高校生が履いているHARUTAやREGALなどの典型的なコインローファーのデザインを完成させたブランド。

BASSもSEBAGOも米国ブランドだが、今はエルサルバドルやドミニカ共和国などの中南米で生産されていて、日本での価格が1万円程度とREGALより安かったりする。お父さんが「これはREGALよりずっと由緒正しいローファーなんだ」と蘊蓄を傾けながら安く済ますのもいいだろう。
しかし「いくら元祖ブランドでもそんな安物履けるか!」という場合には、

・Paraboot
ローファーの選び方_f0056516_22555587.jpg
フランスのブランド。写真はエナメルだが、ちゃんとスムースレザーもある。青山店が近所なので見に行ったらソールが三種類ほどあり、「普通のフラットなラバーのものが一番持ちが良いと思います」とのことだった。定番品で、サイズの在庫がなくてもすぐ取り寄せられるそうだ。

・Church's
ローファーの選び方_f0056516_231454.jpg
英国を代表するブランド。これはレディースのSallyというモデル。メンズならPembreyやTunbridgeというモデルがある。これも日本の代理店が近所なので見に行ったのだが、サイズごとに一足しか入荷しておらず、もう23cmと22.5cmしかないとのことだった。英国のHerring Shoesというサイトで通販可能。

・ALDEN
ローファーの選び方_f0056516_23102495.jpg
米国を代表するブランド。米国製。メンズモデルなのだが、US6(24cm)からあるので足の大きめな女性ならいけるだろう。ParabootやChurch'sより無骨なイメージだが、かえって頼もしい感じがする。

以上の3ブランドは日本ではやや高価だが、海外から直接購入すればそれほどでもない。長く履くには良いものを、というならちょっと奮発してみるのもいいのではないだろうか。そんなこと言ってる私のフローシャイムは中古で8000円だったけど。

by maestro_k | 2012-03-01 23:57 | shoes