食器、シシィ、フォルクスオーパー

ネットでVolksoper(フォルクスオーパー)の今晩の演目のチケットを予約し、劇場に受け取りに行く。別に観劇時でも良いのだが、なにせ不案内な地なので劇場行きのリハーサルも兼ねて。ドイツ語のわからない身には電話予約など覚束ないので、ネットで予約できるのは本当に有り難い。便利な時代だな。

昨日行きそびれたDEMELへ。
f0056516_1427109.jpg
店に入るとすぐにケーキのショーケースがある。ここで希望のケーキを告げると、店員がメモをくれる。テーブルについてからそのメモをウェイトレスに渡し、ドリンクをオーダーするというシステム。外のオープンカフェは相変わらず満席だったので店の奥のテーブルへ。

DEMELの厨房。なんとガラス張りで、ストロボ無しなら撮影OKなのだ。
f0056516_14213448.jpg
さぞかし頑固なオヤジ職人の手で、と思ったら意外に若い女性たちばかりだった。

ザッハトルテが甘過ぎるのは知っているのでコーヒーナッツタルト。
f0056516_14411928.jpg
haus kaffee。
f0056516_14441831.jpg
ウィーンなので当然ウィンナーコーヒー。生クリームが別皿でついてくる。

王宮内にある食器博物館とシシィ博物館をめぐる。これらはひとつのチケットで観る事ができる。
食器博物館ではハプスブルク王朝の食器や燭台がこれでもかと並べられていた。
f0056516_14485891.jpg
その量がちょっと尋常ではない。食器にこれだけコストをかけるものなのか。燭台も何百本あるかわからない。
f0056516_14505584.jpg
また燭台。
f0056516_1452196.jpg
まだ燭台。さっきの使うんじゃダメなの?
f0056516_14525728.jpg
とにかくハプスブルク家がとんでもない資産家であったことはわかった。堀江貴文も金持ちだが、タカポンには申し訳ないけど比べ物にならない。まあ国家予算レベルだしな。

シシィ博物館は撮影禁止ゆえ写真は無し。しかしこれでいつでもエリザベートを演じられる準備は整った。

さてフォルクスオーパーへ。
f0056516_1563696.jpg
実はこの写真は観劇後のもの。開演時刻の19時あたりではまだこの時期のウィーンの空は明るく、日本人の感覚的には16~17時くらいに感じる。おかげでレストランでのんびりし過ぎて劇場到着がギリギリになってしまった。
フォルクスオーパーとは、シュターツオーパー(ウィーン国立歌劇場)次ぐウィーン第二の規模を持つオペラハウス。オペラよりもオペレッタやミュージカルが主流で、シュターツオーパーより気軽に観劇できるとのこと。

演目はハンス・ヴェルナー・ヘンツェ『Das Wundertheater(不思議な劇場)』とレオンカヴァッロ『道化師』の二本立て。前者は45分、後者も75分程度と短く、初めてウィーンでオペラを聴くには手頃ではないかと思われたのだ。

『不思議な劇場』は12音技法を駆使した不穏な響き。ヴィジュアルはなかなかにポップながらもシニカルさが効いていて私好みだった。メイン三人の演技が見事で、こんなに歌えて演技も出来たら文句は無い。

『道化師』はカニオ役が歌う「衣装を着けろ」が何と言っても有名だが、このテノールは素晴らしかった。その妻ネッダ役のソプラノも歌は上手いのだが、コロコロしたチビな上に演技が類型的で、他の男に言い寄られるような魅力が感じられなかったのが残念。

不思議だったのは舞台上方に字幕が表示されることで、てっきり『道化師』がイタリア語上演になるのかと思ったら、両作品ともドイツ語上演なのにドイツ語字幕が表示されるのだ。親切ってことなのかな。
真後ろに座ったおばさんがひっきりなしにゴッホゴッホと派手な咳をしてくれるという災難に見舞われ、二十回ほど殺意が湧いてなかなか集中できなかったのだが、それさえなければ総じて満足な体験だった。もっとも、観客全体の観劇マナーはあまり上等とは言えない。もちろんほとんどの客はちゃんとしているのだが、序曲が始まっても話を止めないおばさんは結構いるし、咳やくしゃみをするときにハンカチで押さえるような人はあまりいなかった。日本人のほうがマナーはいいのかも知れない。いや、そうでもないか。
[PR]

by maestro_k | 2012-04-26 15:58 | diary