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性懲りもなく

ジャンクレンズを買って来た。
本当は別にお目当ての難有り激安レンズがあったのだが、店に行ったら売れていた。腹いせに替わりの掘り出し物を見つけたのだ。
EF50mm F2.5 コンパクトマクロ キヤノンの現行品のレンズがジャンク扱いなのは珍しい。現行品だけあって、ジャンクでも6,700円した。
マクロレンズというのは接写用に設計されたもので、主に花とか虫とかの撮影を念頭に置いて作られている。しかし接写というのはボケる範囲が大きいため、ボケ味も綺麗になるように考慮されている。だからポートレイトなどにも向いているのだ。これはめっけもんである。

外観は至って綺麗。さて、ではどこがどうジャンクなのか。
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ベローン。絞り羽根が外れてしまっている。確かにジャンク。
羽根になにやら穴らしきものが見える。ここがポイントっぽい。
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キヤノンのHPでレンズの構成図を確認。前玉を外してみる。
はっきり言って、直す自信なし。
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絞り輪付近を外そうとしたら「ペシッ!」と全ての羽根が一気に外れた。
ああ、羽根の重なり具合を事前に確かめられなかったのは痛い。
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左が通常の羽根、右が飛び出してた羽根。
白い小さなプラスチック部品が外れていた。よく中に残っていたものだ。
まずプラスチック部品をエポキシボンドで接着。
ここから試行錯誤。
本当は仕事で書かなきゃならない脚本をふたつ抱えているが、そんなことはすっかり忘れている。
薄くて軽くてデリケートな羽根を、騙し絵の階段状に重ねて行く。
無数の失敗を重ねながら、あーでもないこーでもないと3時間。
そしてあるとき急にピシッとはまった。お、もしかしていけるんじゃないの?
とりあえず元通り組み立て、カメラに取り付けて動作確認。

まずこれが絞り開放状態。
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で、絞ってみると、作動した!
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意外に直せるものだと我ながら感心。
試写。ノートリミングでそのまま縮小。マクロレンズはここまで大きく写せるのだ。
もっとも、最近のコンパクトデジカメでも充分接写に強いけど。
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さて、このレンズどうしようか。なにせ極小部品をエポキシで補修しているので、またいつ壊れるか分からない。フジヤカメラの査定だと中古買い取り額が並品で16,000円。中古屋では外観の審査と動作確認はするけれども分解検査まではしない。おそらくその値で売れるだろう。およそ一万円のもうけになる。明日試し撮りで遊んでから売ってしまおうかな。

by maestro_k | 2006-05-24 01:30 | photo/camera