就職

私がいまさら就職しようとしても選択肢は限られているが、大学時代は普通の就職を考えないでもなかった。ただし自分にとって現実的とは思われず、二度目の四年生になる前に大学は中退し、従って就職活動も全くしなかった。
それでも万が一就職するならという希望があった。資生堂の広報部である。20歳くらいのときに「もし入るんなら資生堂広報部かなあ」とぼんやり考えていた。在籍していた外語大のアラビア語学科は資生堂とまったく繋がりようがないが、じゃあ資生堂以外なら繋がりがあるのかというとそういうわけでもないので、専攻を活かした就職など考えていなかった。

なぜ資生堂広報部かというと、
・女ばかりの家庭で育ったため、男臭い職場は苦手だ。
・母親や姉の化粧品が身近にあったので興味を持った。
・「花椿」の編集が面白そうだった。
・キレイな人やキレイなモノに沢山出会えそうだ。

どれもロクな動機じゃないな。いずれにしろ、化粧品というものが化学と美学の結合のように思われて、それを世に広めるのに知恵を絞るのが楽しそうに思われた。できればポスターなど作るのも全て自分ひとりでやってしまいたい。モデル決め、撮影、レイアウト、発注など、会社の予算で好き勝手やるのだ。
「イメキャラはもちろん栗山千明です」
「マキアージュ?いえ、クレ・ド・ポーです。」
「私が撮ります。社でハッセルブラッドを購入して下さい。150万でそこそこ揃います。」
「フェーズワンのデジタルバックも。300万ぽっちです」
「あとMac Proと、30インチのシネマディスプレイ。Mac Book Proも。100万しません。」
そして私の撮った千明がデカデカと街中に貼り出される。なんて資生堂広報部冥利につきることだろう。
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by maestro_k | 2007-01-16 23:15 | diary