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千秋楽

本日千秋楽。
ベルクソンによると時間は主観的なものらしいが、芝居のスケジュールは客観的時刻で進み、終了してゆく。芝居で暮らしてゆくことは出会いと別れの繰り返しで、中には長い付き合いになる人間もいるけれど、多くの場合は一期一会だ。私は自分のコミュニケーション能力不足に対して芝居の現場に自分を置く事で背水の陣を引き、ギリギリの社会性を保っていられていると思うのだけれど、結局一期一会が恐いのか、よほどの事がない限り腹を割る事はない。気がする。私の技能には普遍性があるかも知れないが、美学や嗜好は残念ながらやはりマジョリティではないのだ。そんなことでは挫けないけれど。
芝居の内容とは全然関係なく、そんな事を考えた。

とりあえず久しぶりの小劇場は楽しかった。今回はちゃんとした仕事であるけれど、いざ芝居で喰えるようになるとローバジェットでギャラの出ない小劇場芝居からは縁遠くなるものだ。自分の中ではキャパの大小による差異はあっても上下はないので、どちらでも充分楽しい。今回は若いキャストたちの取り組み方がとても新鮮で、ひたむきだったり無自覚だったり、嗚呼若いとは良くも悪くもこういうことであるかと得心がいった。
天然ロボットもさっさと再開しなければ。

昼公演のみだったので打ち上げは夕方から。翌日の仕事が夜からと判明したので心置きなく二次会まで。

by maestro_k | 2008-04-04 03:52 | diary