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読書&観劇

どんどん赤くなって来た。雨天なので雨天らしい描写で。
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野宮真貴『おしゃれ手帳』(朝日文庫)読了。
野宮真貴がピチカートのボーカリストになったとき、それ以前に彼女の声と名前を私は知っていたと思った。ハルメンズの『ハルメンズ・デラックス』というアルバムを、戸川純がコーラスに参加しているということで中学の時に買ったのだが、そのアルバムに野宮真貴の声が収録され、クレジットもされていた記憶があったのだ。しかし当時集めた80年代ニューウェーヴの貴重なLP群を私はすべて人に譲ってしまったので確かめる術がなかった。この本には彼女が確かにそのアルバムに参加したという事実が記されており、溜飲が下がった。てっきり『お散歩』という女性ボーカルの曲かと思っていたが、本文には「コーラスで参加」としか書かれていなかったので、『モーター・ハミング』という曲だったかも知れない。このアルバムの8割はまだソラで歌える。戸川純の『玉姫様』は全曲。三つ子の魂百まで。

司馬遷『史記』(徳間文庫)を読む。
横山光輝のマンガ版は既に読んだ。次は原典にあたらねばなるまい。といっても膨大な分量なので、さしあたって資料として必要な部分だけ。この徳間文庫版は項目ごとにまず和訳文、次に原典とその書き下し文が掲載されているので、内容の理解と共に原典の雰囲気も感じ取れて良い。
読んでみたところ、横山版が原典に相当忠実な事が判明。マンガ版を読んでしまったらあるいは原典は不要かもとすら思わせる。ただし構成には少々手が加えられている。原典ではある史実を述べ、後の項で個々の登場人物のエピソードを紹介する。その場合、時間が逆行することが多い。横山版でもそれはあるのだが、原典に比べればできるだけ時間軸に沿っており、読者が理解しやすい構成にしてある。ということは彼は綿密に原典を読み通してから再構成している訳だ。読むだけでもひと苦労な『史記』にそんな取り組み方をした横山光輝には頭が下がる。
資料用というのはひとりオペラに向けてのことで、『史記』の中から私の好みそうなエピソードなんていうと詳しい人にはあっという間にバレてしまいそうだが、まあ古典中の古典なのでそれでも構わない。

夜にオリガト・プラスティコ『漂う電球』観劇。客席に知り合い多々々々々数。終演後飲みに。しばらく経過して気付いたらナイロンでない人間は私だけになってしまい、疎外感と終電時刻に襲われそそくさ帰る。隣の喜安浩平くんにペタペタとやらしく触り過ぎて反省。彼は感触がいいので会う度につい必要以上に触ってしまう。

by maestro_k | 2006-10-06 02:21 | diary